1、小滝橋動物病院グループの卒後臨床研修について
当グループでは2年までは「研修医」として上長の元、検査や診察、治療にあたってもらいます。
3、4年目では上長がいない日でも診察が回せる「主治医」レベル、5、6年目では「院長クラス」で病院を回せるレベルを目指していただきます。
2、卒後臨床研修の概要
当グループの卒後研修では、社会人としての働き方考え方をまずは学び、獣医師としての心構えや組織人としてのあり方、飼い主様やスタッフとのコミュニケーション能力も身につけていきます。
どれだけ良い技術を身に着けていても一人でできることは限られています。
また、礼儀やマナーが欠けていてはどれだけ良い医療を提供したとしても飼い主さんの満足度は下がってしまいます。
3、卒後臨床研修の詳細
一例として診断スキル習得プログラムについてご紹介します。まずは1年間、診断力強化に向け、ロールプレイイングを実施します。ロールプレイングの内容としては、
①主訴を元に、各自、事前に検査・鑑別診断リストをまとめてくる
②専科獣医師の元、ロールプレイングを実施し、治療法まで導く
③各科において実施し、診断スキルを習得する
という流れになります。また、ロールプレイイング実施後にテストを行い、さらに知識習得を深めます。このロールプレイイングを通じてコミュニケーションスキルの習得にもつながります。
また、内科だけではなく、外科スキルの習得に向けた研修もあります。当グループでは年間3000件以上の手術症例があり、特に外科スキルを習得しやすい環境となっています。麻酔の知識習得から始まり、滅菌などの基本動作、縫合実習など様々な実習を準備しています。手術動画共有システムも導入しているので、いつでも外科手術の勉強をすることができます。去勢手術は1年目の10月から執刀が始まり、一定数の症例を経験すれば避妊手術の執刀へ進んでいきます。
そのほかに、社会人としての心構えは入社後すぐの研修から学び始め、続いて入社半年後の研修などで繰り返し復習を行なっていきます。マナーや気遣い、身だしなみなど、獣医師である前に1人の社会人としても成長しなければなりません。
上記以外にも学べる環境を多く準備しています。この研修プログラムを見ると、なかなか診察に出れないのでは?と思われるかもしれませんが、成長している獣医師には2年目以降どんどん診療に出ていただきます。
早いうちから診療に出ることも1つですが、小滝橋動物病院グループでは変な癖が付かないようしっかり基礎固めをした上で診療に出ていただきます。早く診察に出たい!という気持ちもとてもよくわかりますが、どんなことでも基本がとても大切です。私たちのグループの症例の中には、高度医療施設として飼い主さんの期待値がとても高い症例もあります。そのような症例をいきなり担当しなんとか診療に出たとしても、自分自身もとても大変であり、もしかしたら飼い主さんはもっと不安な想いをしてしまっているかもしれません。それよりもしっかり基礎を身につけ、正しい治療を提案できるように自信を持ってから診療に臨む方が、自分自身の成長のためにも、そして飼い主さんのためにも良いかもしれません。
その代わりに、1年目は毎月の診察ロールプレイングや入院の面会などを通じてしっかりステップアップしていただきます。
皆様にも将来開業を目指している、獣医師としてずっと第1線で働きたい、様々な夢や目標があると思います。その夢に向けて私たちも応援させていただきます。目標に向かって1歩ずつ一緒に進んでいきましょう!